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絆が深まる人間関係の鍵は、質問力を磨き、感謝することです。

こんにちは。

ライフコンサルタントの伊藤峻です。

あなたは、自らが分からないことや理解できない事があった際に、正しく理解する為に相手に質問を投げかけたり、自ら質問をして答えを探したりしますか?

それとも、わからない事をとりあえず無視してしまったり、正しく理解する為の質問をせずに脳内で答えを想像してわからない部分を補完していますか?

もしもあなたが、後者を日々の生活の中でやりがちな場合、コミュニケーション能力が低くなる行為を無意識に選んでしまっているのかもしれません。

なぜなら、『分からない事を理解する為に質問をすること』は、相手に興味関心があることを示すことだけではなく、相手が言っている事を理解したいと思っているという姿勢を見せる事ができなくなるからです。

しかしながら、日本の社会や教育では、質問すること自体が悪いという風潮があります。

例えば、よく学校で先生から『何か質問がある人はいますか?』と聞かれた際に、そこには5秒以上の沈黙をもって『ないです。』と答える摩訶不思議な空間が存在するのは、その為です。

日本では、『同調圧力』という文化が深く根強いており、周囲の人達を同じ言動をしなければ除け者にされ、孤立するという文化が存在しています。

その結果、日本人は『質問を作ることが出来ず、質問が出来ず、周囲の意見に流されやすい民族』になってしまっているのではないでしょうか?

そして、その悪い点は相手と適切なコミュニケーションを取る上で、致命的な問題になってきます。

例えば、

●相手は言わなくても自分の気持や、思っていることを分かっているはずと思いこむ

●相手が言わなくても分かっていないなら、あなたは気が利かない人と怒りの感情が出る

●質問されることは批判されていたり、責められていることのように感じる

●質問を作る事が出来ない為、感情的なコミュニケーションを取ってしまう

●質問する事が出来ない為、お互いの意見を話し合うのではなく、周囲の意見を相手に伝えるようになる

この様な言動を取りやすくなってしまう傾向にあります。

そして、これらは人間関係を壊すきっかけになりやすいものになりますので、これらを日々の生活の中で、意図的に排除していく事が適切なコミュニケーションを取っていく為に必要になることです。

それでは今回は、

1.質問をすることが悪いという教育の本質

2.質問をすることについて話し合う

3.質問をすること、されることについて感謝をする

この3つの点を書いていきます。

それでは1つ1つ見ていきましょう。

1.質問をすることが悪いという教育の本質

昔から日本の文化や教育では、質問をすることが悪いという教育がされています。

その理由としては、日本は元々トップダウンの指揮系統で運営されてきた国であり、各個人の自由意志を尊重しない国であった為です。

第2次世界大戦で一体どの様な悲しい特攻や徴兵があったかは、日本で起きた戦争の歴史を調べてみると明らかになってくることです。

そして、第2次世界大戦が終わった後、日本国を復興する為に自由意志は関係なく、がむしゃらに働き続ける事が必要になりました。

勿論人手も必要ですから、『産めよ殖やせよ国のため』というスローガンを1941年に掲げ、日本人の人口増加を図りました。

その結果、『団塊の世代』と呼ばれる、3年間で800万人の人手を獲得する結果に至り、現在その『団塊の世代』と呼ばれる方々は74歳~76歳であり、高齢者と呼ばれるグループになっています。

ご存知のように、現在の日本を作り上げて来たのは、『団塊の世代』『団塊の世代に育てられてきた若者達』ですので、日本教育が団塊の世代の時の方針とさほど変わらず、トップダウンであり、質問することを良しとしないのは、自明の理です。

なぜなら、その様な時代背景の時に『質問をする』ということは、一言でいうと『逆らう』という事になってしまっていたからです。

そして現代でもその名残は強く残っており、

●質問をする=否定されている、逆らっている、周囲と違う言動を取る

という風に誤解されてしまうことがあります。

ですので、質問を作ることが苦手だったり、質問をすることに抵抗感を持ってしまうのも、致し方のないことです。

しかしながら、人間と人間が共に協力し、絆を深めていく為には『質問を投げかけること』が必須になってきます。

質問を投げかけることが出来ない人間関係の場合、

●相手が言わなくても分かってくれると過度に期待をしているが、裏切られてがっかりする。

●感情的な話で抽象的な会話ばかりが多くなり、相手が何を考えているのかが分からなくなる。

●話し合いをしていると言いつつも、本質はお互いに説得する、説得合戦になってしまっている。

●相手の意志や意見を受け取ることが出来ず、身勝手な言動をしてしまう

●相手からの気遣いが貰えず、強い孤独感を感じてしまう

この様な事が頻繁におこってしまう傾向にあります。

そして、これらは私達が持つ『慈愛の心』を酷く傷つける事にも繋がり、その状態が長く続くと次第に生きる為の活力が失われ、何で生きているのかすら分からなくなって来てしまいます。

本来、人間関係というものはお互いに鼓舞しあい、お互いに持っている様々な困難に立ち向かう為の活力と気力を貰い、お互いに前に進む為に存在しています。

●質問を投げかけることが出来ない

●質問を素直に受け取ることが出来ない

たったこの2つだけで、本来大切にするはずだった人間関係が壊れ、活力と気力を失い、仕事へのモチベーションや、生きるモチベーションすら下がってしまう事もあるのです。

多くの日本人が『質問すること』の訓練を受けていないのは、日本という国の成り立ちに関係しています。

そして、『質問をすること』を学び練習していかなければ、お互いに絆がある人間関係を築く事はとても難しくなります。

また、どちらか一方が習得していたとしても、片方は本当に心から繋がっていると思っていても、もう片方は適切に共感しているだけ、という何とも悲しい関係になってしまうかもしれません。

ですので、絆が深まる人間関係を構築する為には、お互いに『質問すること』について学び、訓練していく事が大切になります。

2.質問をすることについて話し合う

絆が深まる人間関係を構築することを目的とした場合、質問をすることについて話し合うことは非常に役に立つことです。

なぜなら、お互いに質問し合うことについての理解と価値観を合わせていくことは、お互いに強い絆を作るプロセスにおいて必要になってくることだからです。

どういった事を話し合うかを書く前に、先に明確にした方が良い結果に繋がる事がありますので、それを先に書いていきます。

先に明確にした方がいい事とは、

●話し合い

の定義と、話し合いの中で何を行っていくかということです。

『話し合い』とは、ある問題や懸念点に対してお互いに意見を述べ、お互いが合意する結果に辿り着く為に、言葉と文章を使って意志を伝える行為です。

ここで重要な事は、『お互いが合意する結果に辿り着く』というポイントになります。

ということは、お互いにお互いの感情や意見だけを言っていても、お互いが合意する結果に辿り着くという事がありえないという事は、薄々お解りでしょうか?

なぜなら、元々言葉と文章とは、感情をベースに作られているものであり、それを言い合った所で、お互いに『批判された』『傷つけられた』という嫌な気持ちしか残らないからです。

あなたは、『お互いが合意する結果に辿り着く』為に一番重要な事はなにか、ご存知ですか?

●それは、諦めることでしょうか?

●それは、無視することでしょうか?

●それは、聞き流すことでしょうか?

●それは、我慢することでしょうか?

いいえ、お互いが合意する結果に辿り着くために必要な事とは、

●お互いの関係を良くする上で、お互いに取って必要な質問をすること

になります。

そして、まず初めに、

●何を目的にこの話し合いをするのかを決める

●お互いに質問を投げかける際のルールを決める

●感情的になってしまったり素直に聞けなくなった際のルールを決める

●話し合いの中でお互いに合意する結果にたどり着いた後は、お互いにどう励まし合うかを決める

という事を事前に行っていく事が必要です。

そして、お互いになぜ質問することが人間関係の絆を深めることに繋がるのか、ということについても話し合うと、とても良い人間関係を構築することが出来るかもしれません。

3.質問をすること、されることについて感謝をする

質問をすること、質問をされることについて感謝する心を持つことが自然と出来るようになると、人間関係の絆を深めるスピードが向上するかもしれません。

質問してくれるということは、あなたの事に対して興味関心がある証拠です。興味がないことには誰しもが疑問を抱くことなく通り過ぎていきます。

ですので、

●質問してくれてありがとうございます。

と素直な心で質問してくれる方に感謝していけるといいですね。

質問されることに対して感謝をするというのは、非常に難しく感じる方も一定数おられるのかもしれません。

ですが、考えてもみてください。

もしもあなたが年を取り、おじいさんおばあさんになった時、誰もあなたに興味関心を向けず、質問もせず、社会的に孤立するという日が、やがてやってくる未来があるかもしれないという事を。

そんな事はない!と思うかもしれませんが、それでは、

●あなたは、今までの人生で、おじいさんおばあさんに対して、興味関心を持って質問を投げかけた事がありますか?

介護やデイケアなどの仕事についている方はあるかもしれませんが、多くの方は、そのような経験は少ないのかもしれません。

そして、考えてもみてください。

おじいさんおばあさんは、耳が遠くなり、相手の話を聞くことができなくなってきます。相手からの質問すら、聞くことができなくなってくるのです。

ですから、聞ける耳がある内に、お互いに質問を投げかけ、深い信頼関係を構築し、共に前に進み続けるという事が必要だとは思いませんか?

質問を投げかけてくれる方、そして聞ける耳があるという事に心から感謝をすることができれば、それはあなたの人生を好転させるきっかけになります。

あなたの心の平安が保たれ、毎日が素晴らしい日になりますように、願っています。

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