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相手の自由意志を尊重する為には、自分にも線引をし、一貫した行動をし続けなければいけません。

こんにちは。

ライフコンサルタントの伊藤峻です。

あなたは、相手の自由意志を尊重するという言葉を聞いた時にどの様な事を思い浮かべるでしょうか。

例えば、相手の自由意志を尊重するとは、

●好ましくないと思っていたとしても、相手がやりたいのだから無理やり納得する。

●相手の意見や考えに賛同出来なかったとしても、波が立たない様に受け止める。

●何かやって欲しい事があっても、相手がやりたくないと拒否する意志を受け止める。

●飲み会などに誘われた時に嫌であっても、相手の意志と気遣いを尊重して参加すること。

この様な事だと考えてしまうかも知れません。しかし、これらは相手の自由意志を本当の意味で尊重している訳ではなく、『あなたがあなた自身を無理やり納得させている状態』という事になります。

つまり、好ましく思っていないとしても、相手との仲を取り持ったり、相手を不機嫌にさせない為に『無理やり』我慢している状態になります。

この状態になる心理背景としては、『恐れと不安』が存在していたりします。

●もしも、相手から嫌われたらどうしようという恐れと不安。

●もしも、相手と険悪なムードになってしまい、感情に振り回されたらどうしようという不安と恐れ。

●もしも、相手からの頼まれ事を断ったら周囲の方から変に思われるのではないかという不安と恐れ。

これらを防ぐ為に、相手が言った事ややりたい事を無理やり心で納得させて、相手の意志を間違った方法で尊重するという事が起こってしまいます。

それでは、本当の意味での相手の自由意志を尊重するという事は、一体どの様な行為になるのでしょうか。

今回は、相手の自由意志を尊重するという事について、

1.相手の自由意志と責任範囲を尊重する

2.あなた自身の自由意志と責任範囲を尊重する

3.Noと言う相手と、Noと言う自分を尊重する

この3つのポイントについて書いていこうと思います。

まず、相手の自由意志を尊重する状態について正しく理解する為には、そもそも自由意志とは何かという事と相手の責任範囲について考えていく必要があります。

相手の自由意志を尊重する状態とは、

●相手が自分自身で責任を取らなくてはいけない事全てを尊重する状態

というものになります。

相手が自分自身で責任を取らなくてはいけない事とは、

例えば、

●自分が持つ思考と感情を適切にコントロールすること。

●自分が口にする言葉や言い回しなど情報の伝え方を気をつけること。

●自分が嫌だと思うことに関してはしっかりと断るということ。

●自分が持つ仕事量や責任範囲を1人でコントロールすること。

●自分の健康を維持する為に日々摂取する栄養素を管理すること。

●自分が身に着ける洋服の洗濯や手入れを欠かさず行うこと。

●自分が住む生活空間を清潔に保つこと。

これらの他にも、細かな事は沢山ありますが、1人で生きていく時に自分1人で管理する事になります。

ですので、相手の自由意志を尊重するという事は、相手が自ら管理しなければいけない事を尊重する、という事になります。

実際にどういった例が当てはまるかと言いますと、

●相手が自らの感情と言動をコントロール出来ずに怒ったり当たり散らしているのであれば、怒りを止める為の行動をするのではなく、相手が怒りたい、怒りの感情を発散したいという意志を尊重し、相手が自分の怒りと言動をコントロール出来るまで距離を置く。

●相手が自らの言葉や言い回しをコントロール出来ないのであれば、相手が汚い言葉やキツイ言い回しを使用したいという自由意志を尊重し、こちらとしては正しい言葉や丁寧な言い回しが出来るようになるまで距離を置く。

●相手が普段の生活で洗濯を自らやったり、食事を作ったり、生活空間を清潔に保つことが出来ないのであれば、やりたくないという意志を尊重し、自分としては許容出来る事への線引をするか、もしくは距離を置いて対応する。

●相手が自分が持つ仕事と責任範囲を全う出来ずに仕事をこちらに押し付けて来るのであれば、『それはあなたの仕事ですので、1度上司とお話ください』と相手が仕事と責任を1人で全うできるように対応する。

これらの事が当てはまります。

相手の自由意志を尊重するという事は、ただ単に相手がやりたいと言っているから無理をして賛同することではありません。

また、相手の感情や思考の後始末をあなたが肩代わりすることでもありません。

相手の自由意志を尊重する状態とは、『私はあなたが管理しなければいけない物をあなたが管理する事を尊重します。』という事になります。

逆に、相手の自由意志が尊重出来ない状態で何が起こるかと言いますと、

●相手の責任範囲のどこかをあなたが肩代わりしてしまい、そのストレスに耐えきれなくなり、相手の行動を正そう言動を行う。

●自分ばかり損をしている感覚を覚え、相手に対して怒りの感情や腹立たしい思いを持ってしまい、その感情を相手にぶつける言動をする。

●相手が本来自分でやらなければいけない事に過度に介入し、ありがた迷惑の状態を作り上げてしまう。

などのような事が発生する傾向にあります。

より具体的に相手の自由意志を止める様な言葉や、相手を否定する言葉を多く投げ掛けるがどういったものになるかと言いますと、

●そんな趣味やったってお金にならないんだから、だったらもっとお金になることやりなさい。

→お金にならない趣味を止める様に説得している状態

●一体朝何時まで寝ているの。そんな時間があるんだったら朝早く起きて家事と子育てを手伝って。

→相手の自由意志を尊重せず、自分の怒りと欲望だけを押し付けている状態

●あの人は本当に仕事ができない。あの人が出来ないから私がいつも残業をしている。

→相手の責任範囲を尊重せず、尻拭いをしてストレスと怒りが溜まっている状態

これ以外にも例えがありますが、身近な例ではこの様に、

①相手がやりたい事を止める言動や支配する言動を行う。

②自らの意志を相手に押し付けて相手の言動をコントロールする事を行う。

③相手に対して怒りの感情や腹立たしい気持ちを持つ。

という事が挙げられます。

この様に、相手の自由意志を無視する様な発言に繋がってしまいます。

相手の自由意志を尊重する状態では、

『相手がやりたい事を尊重しつつも、自分としては線引をさせていただくか、建設的な妥協点について話し合いましょう。』

ということになり、

相手の自由意志を尊重しない状態では、

『相手がやりたい事を否定したり、肩代わりしつつ、相手にストレスをぶつける言動をする。』

という事になります。

相手の自由意志を尊敬する事が分かった後に考えていかなければいけない事というのは、あなた自身の自由意志と責任範囲を尊重するという事です。

つまり、先ほど相手の自由意志を尊重するという範囲をあなた自身にも適応していく必要があるという事です。

相手の責任範囲の例で上げた、

●自分が持つ思考と感情を適切にコントロールすること。

●自分が口にする言葉や言い回しなど情報の伝え方を気をつけること。

●自分が嫌だと思うことに関してはしっかりと断るということ。

●自分が持つ仕事量や責任範囲を1人でコントロールすること。

●自分の健康を維持する為に日々摂取する栄養素を管理すること。

●自分が身に着ける洋服の洗濯や手入れを欠かさず行うこと。

●自分が住む生活空間を清潔に保つこと。

これらをあなた自身も1人で行なっていかなければいけないという事です。

基本的に注意して行うこととしては、

●自分が持つ思考と感情を適切にコントロールすること。

●自分が口にする言葉や言い回しなど情報の伝え方を気をつけること。

●自分が嫌だと思うことに関してはしっかりと断るということ。

これら3つの事になります。

つまり、

『自分の思考が相手を恨む様な事や相手に責任を押し付けるものにならない様に日々気をつけ、感情に振り回されずに理性的な言動を心がける。』

『思ったことをただ口にするのではなく、相手に伝わる言い回しをする事を気をつけ、乱暴な言葉や下品な言葉を使わない様に日々心がける。』

『自分が嫌悪感を持つことや、自分の境界線を超えてくる情報や会話、誘惑や勧誘に対してはきっぱりと線引をしていくことを日々心がける。』

という事になります。

これら3つを気をつけないと何が起きるかと言いますと、

『相手に責任転嫁をしたり、相手に腹立たしい気持ちを抱き続けてしまったり、感情のコントロールが出来ず、怒りと憎しみの感情から突発的で攻撃的な言動をしてしまう。』

『一時期の感情で思ったことを言ってしまうので、相手の感情を逆なでする様な言葉や、相手の怒りを煽るような言動をしてしまったり、暴力的な言葉を使ってしまう。』

『頭では良くないと思いつつ、相手の誘いに乗ってしまったり、犯罪に繋がるような誘惑に手を染めてしまったり、不貞行為など取り返しのつかない事に繋がる事をしてしまう。』

これらのように、人間関係と自分の人生を壊すような事を行なってしまう傾向にあります。

勿論、あなたの自由意志を尊重するという事を考えると、『これら3つを気をつけない意志』を尊重するという事になり、そして最後『その後始末を自分でやらなければいけない自由』も尊重するという事になります。

ですので、あなたとしては何に気をつけて責任を取っていきたいかという基準で考えてみると、自ずと答えはでてくるのではないかと思います。

相手の自由意志と自分の自由意志を尊重する事について学んだ後に、お互いの自由意志を尊重する事を考えて見ると、Noと言う相手と、Noと言う自分を尊重する事が大切になってきます。

日本人の多くは、同緒圧力という社会的背景から『No』と断る事に対して罪悪感を持ちやすい方も多いのかも知れません。

はっきりと『No』と言ってしまうと、相手との人間関係が悪くなってしまったり、相手から嫌われてしまうのではないかという、恐怖心と不安から言えない方もいるのではないでしょうか?

例えば、

●『今度一緒にお茶でもいきませんか?』と誘われた時に、『もし時間が合えば。予定が合えば。』とやんわりと断ってしまう方も多いのかも知れません。

●『今度の金曜日に皆で飲み会にいくんだけど、参加しない?』と誘われた時に、『(本当は行きたくないけど体裁的に)付き合いますよ。』と言ってしまうことかも知れません。

基本的に『断る』という事が良くないという風潮がありますが、あなたの人生と自由意志を尊重するという観点からは、むしろ『断って良い』というのがあります。

断ったからこそ、あなたの時間とお金を守る事ができ、少しでも幸せで心軽やかに生きていく為に時間を費やす事が出来たりします。

『断ることが出来ない、断ることに罪悪感を感じる』という事は、ある意味でハンディキャップを背負って生きているという事を自覚しなければいけません。

はっきりと断らずに受け入れた結果、相手としても良かれと思ってやっているケースが多く、気が付かずに継続する場合があります。

ですので、『断る時はちゃんと断る』というスタンスで日々過ごし、もし相手が断ったとしても、その自由意志を尊重するという風にしていけると、お互いに自由意志を尊重できる人間関係を構築する事に繋がります。

断る際には、相手に配慮した言葉で断る事が最も重要になりますので、相手に配慮した丁寧な断り方も加えて学んでいけると良いと思います。

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