バウンドリー設定と恐れに立ち向かうマインドセット
こんにちは。
ライフコンサルタントの伊藤峻です。
あなたは、適切にあなたの思考をコントロールし、一時の感情に言動を左右される事なく、日々あなたの人生でやるべき事に取り組むことが出来ているでしょうか?
もしも今現在、様々な出来事やストレスが貯まる事柄などで、あなたの感情が乱され、心が不安定になり、時間を失っている日々が続いているのであれば、それは、バウンドリー設定が適切に出来ていないからなのかもしれません。
あなたは、バウンドリー設定という言葉を聞いた言葉ありますか?
多くの場合、あまり馴染みがない言葉になりますが、バウンドリーとは『境界線』という意味になり、つまりバウンドリー設定とは、『境界線を設定する事』という意味になります。
境界線を設定するとは、一体どの様な事で、何に対して設定していくものなのでしょうか?
また、何故それらを徹底的に行なっていかなければ、心の平安を保つことが出来なくなってしまうのでしょうか?
今回は、
1.バウンドリー設定とは一体何でしょうか
2.バウンドリー設定が育まれない日本社会
3.恐怖心に立ち向かうマインドセット
これらの3つの点について書いていこうと思います。
それでは、1つ1つ見ていきましょう。
1.バウンドリー設定とは一体何でしょうか
心の平安を保ち、精神的にも感情的にも安定させていく為に最も習得しなければいけないスキルは、バウンドリー設定になります。
理由としては、多くの場合、心の平安が保たれず、精神的にも感情的にも疲弊している方は、自分自身とのバウンドリー設定並びに、他者とのバウンドリー設定が上手く出来ていない状態である為です。
バウンドリー設定には、大きく分けて、
①身体的境界線…あなたが他者と物理的に触れ合う境界線
②精神的境界線…あなた自身が考えることや価値観などに対する境界線
③感情的境界線…あなた自身が感じることや他者の感情に対する境界線
があります。
これら3つの境界線に対して、徹底的なバウンドリー設定が出来ていなければ、簡単にあなたの心の中にある欲望や感情と、他者が持つ欲望や感情に流されていく人生を送る可能性が高くなります。
例えば、
①身体的境界線…あなたが他者と物理的に触れ合う境界線
に対して適切なバウンドリー設定をすることが出来ない場合、他者に対し、過剰な身体的スキンシップを行いやすくなってしまったり、性に対して奔放になってしまうのかもしれません。
②精神的境界線…あなた自身が考えることや価値観などに対する境界線
に対して適切なバウンドリー設定をすることが出来ない場合、あなた自身が自ら考え、価値観を持つ自由を尊重する事が出来ず、他者が考える事や価値観を深く吟味せずに従う様になってしまうのかもしれません。
③感情的境界線…あなた自身が感じることや他者の感情に対する境界線
に対して適切なバウンドリー設定をすることが出来ない場合、あなた自身の怒りの感情や妬みの感情をコントロールすることが出来ず、他者に感情を当たり散らしてしまうのかもしれません。
また同様に、他者が自らの感情に上手くバウンドリー設定が出来ない場合、感情がコントロールできなくなり、相手に対して支配的な言動を取ってしまうのかもしれません。
バウンドリー設定とは、あなた自身と他者が持っている責任領域を明確にし、お互いにそれらを尊重する為に必要な境界線を示す、というものになります。
しかしながら、多くの場合、
①他者と自分との境界線が曖昧になっている
②バウンドリー設定を知らず、現実でのやり方も知らない
③他者から嫌われる事を恐れ、適切にバウンドリー設定をすることが出来ない
という事が発生してしまいます。
その結果、
●相手が持つ身体的、精神的、感情的な境界線を踏み越えて支配したり、操作するような人間関係を構築してしまう。
●嫌われたくない恐れから、相手が身体的、精神的、感情的な境界線を踏み越える事を許してしまい、相手から自らの時間とエネルギーを奪われる事を容認してしまう。
ということが起こり、あなたが本来守るべきであった心の平安や精神的、感情的な安定を手放してしまうことに繋がりかねません。
これは、親子関係、人間関係、男女の関係、夫婦関係など、多くの関係に適応することが出来るものになります。
そして、他者から不当にあなたが持つ自由と時間、エネルギーを侵害されない為には、バウンドリー設定について詳しく学ぶ必要がある、という事です。
2.バウンドリー設定が育まれない日本社会
心の平安を保ち、精神的にも感情的にも安定させていく為には、バウンドリー設定が基本的に育まれない日本社会の背景について知っておかなければいけません。
理由としては、日本人の多くは、基本的に他者と自分との境界線を明確にしないという教育が行われているからです。
それは、昔のことわざや社会制度から紐解くことができ、
例えば、
●出る杭は打たれる…集団からはみ出たことをする方は、他者から憎まれたり、非難されたりするということ。
●5人組…江戸幕府が強制施行した、江戸幕府の為に庶民を相互監視させる制度。5軒1組で組織し、お互いに幕府に逆らわないかを監視しあい、もし幕府に逆らっている事が露見した場合、連帯責任制を取らせる制度。
●村八分…村社会の中で、村の掟や慣習を破った者やその家族に対して行われる制裁行為。掟や風習を破った家族に対し、村の中で不当な扱いやいじめを集団的に行い、社会的制裁を加える行為。但し、伝染病の可能性を防ぐ為の『葬式』と、村が焼け落ちる可能性になる『火事』の際には協力するというもの。
●赤信号、皆で渡れば怖くない…倫理的におかしい事や法律で禁止されていることも、集団でならば、抵抗なく実行できてしまうというもの。
といった昔のことわざや社会制度から、日本という国はそもそもで、
●個の考えや感情、自由意志を尊重せず、集団の考えや感情を重要視する社会体制
というものを中心として発展してきた為、そこに、他者と自分は違うという考えをもつ必要性がないという歴史背景が詰まっている国になります。
つまり、バウンドリー設定をする重要性について学ぶのではなく、
●みんながやっているからそれが正しい。
●みんなが違うと言っているからそれは間違っている。
●みんな普通そんな事考えないし、やらない。
●世間一般的に見てそれは集団が考えることとは違う。
といった、『集団主義の考え』が日本社会の元になっていることが解ります。
一方、現代では『個を尊重する』という考えが広まってきている為、それに賛同する若い方々と、『集団の考えや感情を重要視してきた世代』との軋轢が生まれている時代だと思います。
しかしながら、『個を尊重する』という考えを育んでこなかった日本ですから、何を持って『こを尊重する』ということかということが分からず、『自分勝手に振る舞うことを尊重する』という、間違った解釈がある傾向にあります。
その結果、
①身体的境界線…あなたが他者と物理的に触れ合う境界線
②精神的境界線…あなた自身が考えることや価値観などに対する境界線
③感情的境界線…あなた自身が感じることや他者の感情に対する境界線
自分と他者が持つ境界線を不躾に侵害する方々も多く見かける時代になりましたので、あなた自身を守る為には、『バウンドリー設定』について詳しく学び、身につける必要性があります。
3.恐怖心に立ち向かうマインドセット
心の平安を保ち、精神的にも感情的にも安定させていく為にバウンドリー設定を学ぶ必要があると書きましたが、バウンドリー設定を日常で実行していくには、『恐怖心に立ち向かうマインドセット』が必要になります。
理由としては、バウンドリー設定を日常で実行していく場合、あなた自身にとって不利益な事が多く発生していくからです。
それは例えば、
●自分と相手との間に境界線を引くことで、相手から冷たい、社交性がない、不親切、不義理と思われ、嫌われてしまうかもしれないという恐れがある。
●自分と相手との間に境界線を引くことで、相手から嫌われ、会社組織の中や友人などの集団から孤立するだけでなく、後ろ指をさされてしまうのではないかという恐れがある。
●自分と相手との間に境界線を引くことで、相手の心を傷つけ、悲しませてしまうのではないかという恐れがある。
この様な『恐れ』に直面するケースが多い傾向にあります。
この様に考えてしまう方の多くは、心がとても優しく、相手に配慮をして気配りが出来る方が多いと感じます。
それはとても美徳であり、その優しさが誰かの役にたっていることも、また事実なのかもしれません。
しかしながら、バウンドリー設定の観点から話をすると、
●健全な人間関係はお互いに適切なバウンドリー設定をする事が前提のもとで、成り立っている。
●あなたの人生、考え、感情、言動の責任はあなた自身が責任を持たなければいけませんし、相手自身の人生、考え、感情、言動の責任は相手自身が責任を持たなければいけない。
という事です。
なぜなら、もしもあなたが自ら境界線を引かないことで、他者から、あなたが本来あなた自身の人生や大切にしたいものに費やすはずだった時間とエネルギーを奪われた結果、
●恨みと怒りの感情しか残らなかった
という悲しい結末になる傾向にあるからです。
ですから、相手から嫌われたり、集団から嫌われる可能性はありますが、
①このまま境界線を引かず、相手に上手く利用されて生きていく人生
②今から境界線を引くことを学び、自らの境界線を尊重してくれる人と生きていく人生
あなたは一体どちらを選びますか?
どっちの選択のほうが、あなたにとってはマシな選択になりますか?
人生は長いようで短いものですが、常に選択するのはあなた自身になります。
日本社会ではお互いに尊重するという事を学ばせず、集団の一部でいるという事を行い政治を回してきたという歴史的背景はありますが、それを知った上で、あなたは一体どの選択を取りますか?
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伊藤 峻